2024年5月12日日曜日

(11)HEROES ARE HARD TO FIND

 (11)HEROES ARE HARD TO FIND (Reprise 1974/9/13


「Mystery To Me」のツアー中止によって発生した偽マック事件、さらにそれに伴う裁判などバンドをめぐるゴタゴタで、それまで米のマーケットを意識しつつ拠点は英においていたメンバーはついに渡米し住居を構えることに。新作のレコーディングもLAのAngel Cityで行われました。4人となった第10期です。

11曲中7曲をウエルチが書いています。A②③はウエルチの持ち味であるダークな味わいの曲でイントロ部分が1/3を占める演奏中心のA③とA④は組になっている印象。

A⑤は”Night Watch”にも通じるアフリカン・リズムが隠し味になっています。取り上げたテーマも70's的。この時期のDKRCではサポートkbとしてエンジニアのダグ・グレイヴスが参加。

A面の4曲はどれもポップなメロディーとは言えないのですがB面へ来るとキャッチーなメロディーの曲が並んでいます。B①はシングルにしてもよかったいい曲。B③もまたメロディアスで”ポール・マッカートニーやエッタ・ジェイムズのように歌えたら~”と歌われるナンバーです。ジャズっぽいムードのB⑤に続いてA②のアウトロのような小品B⑥でエンディングを迎えます。それまでのウエルチ曲に比べてやり切った感が強く、実際リリース後まもなくウエルチは脱退します。

クリスティンの4曲はもうバッキンガム・ニックス時代と比べても遜色のないメロディーを持っていて、シングル曲のA①はホーンズも加わりR&B的な味わい。A④はしっとり系のドラマティックなバラード。B②はウエルチのダークな曲を引きずったようなクリスティンにしては珍しい曲です。B④は後の”Wish You Were Here”的なメロディーを持ったバラードです。

久々にジャケットに登場したミック社長は当時3歳の娘アメリアと一緒に奇妙なポーズを取っています。米ではこれまでで最高の34位まで上昇しています。

0 件のコメント:

コメントを投稿

Think About Me